人工知能(AI)を利用した最新情報の学習について
英文の和訳はAIに任せ、母国語で基礎知識を身に付ける
最新の学術情報は、「英語」で提供されます。そのため、英文を母国語に訳す能力が読者に求められ、英語を母国語としない人にとっては大きなハードルになっていました。さらに、学術情報を理解するためには「その分野の基本になる知識(基礎知識)」が読者に求められます。そのため、複数の能力を高めないと最新の学術情報を理解・利用することができませんでした。
ところが、AIの登場で読者が英文を母国語に訳す必要が無くなり(読者が英文を母国語に訳せなくても良いということではありません)、英文を母国語に訳す能力が無くても最新の学術情報を母国語で手に入れることが可能な時代になりました(AIが返す回答が全て正しいとは限らないため、英文を母国語に訳せる能力は、備えていた方が良い)。つまり、「専門情報を理解する力」が備わっていれば、最新の学術情報を理解・利用することができるということです(英文を母国語に訳す能力を備えていた方が、最新の学術情報を正しく理解・効果的に利用できます)。
したがって、最新の学術情報が収められている学術論文/図書を読む時は、まずはAIを利用して母国語に翻訳してもらいましょう。
どのようにAIを利用して学術情報を母国語で理解するのか?
ChatGPT、Copilot、Geminiに「翻訳してもらいたい文章」をPDFファイル等でアップロードし、「○○語に翻訳してください」とお願いする方法を思い浮かべる人が多いと思いますが、「長い」ということで翻訳ではなく要約として結果が返されます(2025年11月時点)。
そもそも、「最新学術情報の理解」が目的ですので、「○○語で要約してください」とお願いして数頁の情報を1頁程度の情報としてまとめてもらいましょう。ChatGPT、Copilot、Geminiに「要約してください」とお願いをしても構いませんが、毎回同じ形式で出力されるように指示を与えてあるGPTとGemを用意したので、これらも使ってみてください。
また、NotebookLMが提供する「ノートブックを新規作成する」を利用すれば、アップロードしたPDFファイル等の内容を音声(「音声解説」を利用)あるいは動画(「動画解説」を利用)、画像(「インフォグラフィック」を利用)として要約し、返してもらうことができます(データ量が多いため作成に時間がかかります)。これらは、移動中に聴いたり観たりできる点が強みですが、訓読みするべき漢字が音読みされたりすることがある(2025年11月時点)点に注意が必要です。
AIを利用して学術情報をいかに深く理解するか
要約は、表面的に情報を理解できる点では優れていますが、情報を深く理解するためには全てを読む必要があります。だからと言って自身で読むことは効率が悪いため、AIを利用しながら情報を深く理解しましょう。
2025年11月時点でオススメしたいのは、Geminiが提供する「ガイド付き学習」。

PDFファイル等をアップロードすると「何について学習したいですか?」と表示されるので、皆さんが学習したい項目(例:研究の背景、実験方法、結果の解釈)を選んで「○○(例:研究の背景、実験方法、結果の解釈)について学習したいです。」と入力してお願いをしましょう。すると、Geminiが質問を交えながら回答をするので、深く学習したいことをコピー&ペーストして学習を進めていきましょう。
AIを利用した学習の効果を高める方法
分からないことをAIに質問する(例:~について教えて、~とは?、~が分かりません)ことは推奨しますが、最後に「ソースも一緒に示してください」と付け加えましょう(ソース:情報源)。そして、ソースを自分でも確認し、AIの回答が正しいか判断してください。間違っている場合は、間違っている部分をAIに指摘しましょう。本当に間違っている場合、AIは回答を正して再度回答してくれます。
AIに質問をする時の工夫
AIは、質問した人がどのような人(年齢、性別、学力等の背景)であるか知りません。したがって、自分が求めている情報を早く手にしたい時は、面倒であっても、皆さんの情報も含めて質問すると良いです。
❌ ~について教えて、~とは?
⭕ ~について高校生でも分かるように教えて
AIは、質問した人が自分の理解度を教えてくれると、それに合わせた回答をしてくれます。
質問しても理解に至らなかった場合は、「もっと詳しく教えて」ではなく
「中学生でも分かるように教えて」
「例をいくつか挙げて教えて」
と、質問した内容を知らないであろう人(学業に関しては、大学生→高校生→中学生)を質問者の背景として設定・お願い(指示)すると良いです。
※この二つを合わせた「中学生でも分かるように例をいくつか挙げて教えて」であれば、さらに良い回答を得られるはずです。
まとめ:上手にAIを使う方法
AIは、生きている人間と同じように皆さんからの質問やお願いに対応しますが、質問やお願いとして伝えられたことにしか対応しません。つまり、質問やお願いとして伝えた内容に情報が不足していると、AIは皆さんが期待している回答をしない場合があります。
例えば、
「美味しいお店を教えて」と誰かにお願いされた時、皆さんは
「どの辺りにあるお店?」
「何料理?」
「一人で利用するの? それとも友達と? あるいはデートで利用するの?」
と、回答に困ってしまって相手に質問したくなりませんか?
AIは、皆さんの位置情報を基にして回答することはありますが、こちらが「気になることは質問してください」と指示を与えない限り、上記のような複数の質問を返さないと考えましょう。
ですから、AIに質問やお願いをする時は、文章を作成してアップロードする前に、「自分であれば迷わずに回答できるか?」と確認すると良いです。これは、皆さんのコミュニケーション能力の向上にも繋がります。
もちろん、AIは皆さんと会話が可能ですので、質問やお願いに対して返された内容に満足できない場合は、皆さんが満足するまで追加で質問やお願いをすることができます。
いずれにしても、AIを使う経験を積む必要があるので、日常生活で積極的に利用しましょう。